現在、最も承認国・地域が多いのはアストラゼネカ製の74カ国・地域だ。メーカー別の承認状況を地図に示すと、中国、ロシアのワクチンは東欧や北アフリカ、南米での承認が目立つ。ハンガリーはEUの反対を押し切ってガマレヤ研究所製を調達。ブラジルではシノバック製が広がる。開発状況を見ると3月15日時点で52のワクチンが治験に進み、最終の第3フェーズには、第2フェーズとの同時実施も含めて19のワクチンがある。開発スピードを高めるため複数フェーズを並行するケースは多い。遺伝情報を記録するDNA・mRNAや、ウイルスの遺伝情報を組み込んだ別のウイルスを使うウイルスベクターは新しいタイプのワクチンだ。メーカー各社は世界全体の年産能力を2021年中に190億回分まで増やす計画を立てる。そのうち、アストラゼネカ製などウイルスベクターが29.4%を占める
ワクチン開発状況
